バスガイドとは、ご旅行中のお客様に楽しい思い出を作っていただけるように、誠意をもってお手伝いをするお仕事です。お客様がご乗車される何日も前から、行程を確認したり、観光地の知識・名物を学んだりして、ご旅行当日のおもてなしに繋がる準備をしていきます。
私は、学生時代に担任の先生から勧められたのがきっかけでバスガイドになることを目指しました。もともと旅行が好きで、出発前に旅先の下調べをすることが好きだったことも理由の1つです。お客様とともにさまざまな観光地を訪れることができるのは、やはりこの仕事の魅力です。
バスガイドの仕事は多岐にわたるので、すべての仕事がマニュアルに書かれているわけではありません。たとえば、棚の上にお客様の荷物を置いてさしあげる、暑い日には冷たいおしぼりをお渡しする、バスの乗り降りの際には手を差し出すなど、その時々で気配りと思いやりを意識した臨機応変な対応が求められます。さらに、本来の目的である「お客様にご旅行を満足していただく」ためにも、同じ気配りでも「さりげなさ」は常に意識しています。
こちらの思いが伝わり、帰り際にお客様から「ありがとう」「楽しかったよ」と言っていただけた瞬間が、バスガイドにとって最大の喜びです。
バスガイドは、覚えることがたくさんあります。観光地の知識、各地の名称や歴史、その時々に応じた外の景気や天候に関する話題、またバス車内でお客様と親睦を深めるために日頃からニュースやネットで時事ネタを学ぶことも欠かせません。バスガイドの中には、案内時に使えそうな話題を書き留めたメモを普段から持ち歩いている人も多くいます。情報の変化にも柔軟に対応できて「勉強すること」が好きな人が、バスガイドに向いているかもしれません。
またバスガイドは、バス車内という限られた空間で、案内をしたり、お茶を出したり、お客様の座席までお世話にうかがったりと、次々と「人」と対峙する仕事が発生します。そのため、なによりも人が好きで、話をすることが好きな人が、バスガイドに向いていると思います。
私は、これからもバスガイドとして、お客様が旅行を楽しむうえで最適な距離感を保ちつつ、お客様に必要とされるラビット急行だけのおもてなしを続けていきたいと思います。バスガイドにとって、お客様との一期一会が最高の宝物ですから。